CEO&CTO SYMPOSIUM
人材業界の中でも、突出して「技術」へのこだわりが強いHRソリューションズ。創業者である武井代表の技術にかける想いと、それを具現化する技術部門統括の西賀との対談を行いました
PROFILE
プロフィール
-
武井 繁
代表取締役CEO
[代表取締役CEO]
2004年HRソリューションズを設立。同社代表取締役就任。 -
西賀 与一
2014年入社
[執行役員CTO 事業創造本部 本部長]
楽天証券にてインフラ統括部長、品質管理本部長を経て、2014年HRソリューションズ入社。
プロダクト開発・運用・保守を統括する最高技術責任者を務める。
西賀 2014年に参画して以来、ずっと感じているのが武井さんの技術への強いこだわりです。技術者出身ではない社長が、なぜここまでテクノロジーを重視するのか、その辺を改めて教えてください。
武井 もともと、当社は採用コンサルティングを行っていました。50社以上の媒体社と提携して、最適なメディアを選びコンテンツを企画する。さらに、研修や人事評価制度までと幅広いサービスを提供していました。でも、ある日、これでは目の前のお客様は救えても、その先の人材課題までは手が届かないと気づいたんです。
西賀 なるほど
武井 そこで、多くのお客様の共通するような課題解決ができる仕組みやビジネスモデルが必要だと思うようになりました。そこで採用支援システムの事業を始め、今の「リクオプ」「ハイソル」に至っています。当時は、数人のSEを社内に置くことからスタートしましたが、ヘッドを務める人がいなかった。 そうした時に西賀さんに参画いただけたのが、大きなポイントだったと思います。
西賀 武井さんと話して惹きつけられたのが、採用や雇用領域のプラットフォームを作ろうとされている点でした。私もこれまでいくつものサービス開発の裏側で開発を行ってきましたが、プラットフォームビジネスというのは、作る過程が一番面白い。エンジニアとして、そこに参画する良いチャンスですし、ここなら社長との距離も近く決断も早い。目指すゴールに、より早く辿り着けるだろうと考えました。
武井 西賀さんが入社して、技術チームは組織面でもしっかり体制が整ってきました。
西賀 ええ。それまでは少人数で、開発も運用も保守も回していたものを、それぞれのチームに分けたり。組織としても、足元が固まり、大きなチャレンジができる時になってきました。
武井 西賀さんが入社してから、他にも色々な変化が起きました。
西賀 2017年には、100を超える機能追加を行いました。「リクオプ」や「ハイソル」は、例年多くの機能追加を行っていますが、今回は、かなり重要度の高い進化が多かったですね。
武井 ここ3〜4年は、36億円前後を技術に投資しています。人材関連企業の中では、10倍から100倍近い投資金額になりますね。なぜ、そこまでするかというと、それがビジョンと言うしかない。人口減社会という、大きな課題を解決する上では、文系的な力も、革命的なテクノロジーの力も両方、必要だと考えています。
西賀 技術者として大きな社会課題に応えていくのは、やりがいがあります。そして、ここでは、色々なことをゼロから組み立てる力も必要です。たとえば、マイナンバーをリクオプに組み込む際にも、新しい制度なのでロールモデルがなく、法的な解釈も難しい。お客様によってもスタンスが違う。いざ開発、となる前に整理すべきことが沢山あります。私が面白いのは、技術と営業の壁がなくビジネスづくりにも、どんどん意見を出し合っていける環境があることです。
武井 今後、人のキャリアは技術者か営業かという二者択一ではなくなると思うんです。私も、新人時代にWeb言語の研修を受け、できるな、と感じました。これからは、次々と新しい言語も出てくるでしょうから、どの段階からでもスペシャリストを目指せる。反対に、マーケや経営などにも知見を持ったエンジニアが必要だし、エンジニアリングのスペシャリストが経営者になる世の中になっていいと思っています
西賀 採用管理システムという、まだ聞きなれない領域の当社ですが、やはり、ここは、文系的な発想力や営業力と、技術力の両輪で未来を作る会社なのだと思います。
武井 その通りです。当社は、市場の声を聞いてサービスを作るだけなく、いい意味でプロダクトアウト型の企業でありたい。社員のアイデアや技術が先にあって、社会の次を切り開いていけるようなね。